休職＝人生終了…なんて思ってません？
それ、単なる思い込みかもしれません
「一度休職したら、もうキャリアは終わりだ…」
そう思っていませんか？心の声が「リタイア宣言」しちゃってるそこのあなた。安心してください、そのバグは修正可能です。
IT業界、特にシステムエンジニア（SE）として働いていると、納期、仕様変更、夜間対応、そして不眠不休の障害対応という「詰め合わせパック」によって、メンタルや体力が崩れるのは珍しいことではありません。
休職＝マイナス評価…ではない時代へ
実際、筆者も適応障害で数ヶ月の休職を経験しましたが、今は外資系IT企業で元気に働いていますし、履歴書にしっかり書いても転職はできました。
むしろ最近では、「ちゃんと自分の健康と向き合った人」というポジティブな評価をする企業も増えています。特に人材不足が続くIT業界では、スキルさえあれば、過去より「今とこれから」を見てくれるケースが多いのです。
とはいえ、気になるのは“企業の目線”
とはいえ、企業が休職歴をどう見ているかは気になりますよね。
「病気になった人はまた休職するんじゃ？」
「業務に支障が出るかも？」
こうした懸念があるのも事実です。大切なのは、“休職したこと”よりも“その後どう立て直したか”を語れるかです。
次章では、企業側が実際に気にしているポイントを具体的に解説していきます。
休職歴があると転職しにくい？企業が気にするポイントとは
結論：転職は可能。ただし“見られているのは休職そのものではない”
まず、安心してください。休職歴があるからといって、転職が完全に不利になるわけではありません。
企業が本当に気にしているのは、以下の3点です。
- 現在のコンディションは安定しているか
- 業務に支障なく働ける見込みがあるか
- その経験から何を学び、どう活かしているか
つまり、「あなたという“プロダクト”が今どういう状態で、どんな価値を提供できるか」が重要なのです。
企業は「今」と「今後」に注目している
採用面接は、ある意味で未来への期待値”を測る場です。
たとえば、一時的にバグっていたコードも、パッチが当たれば復帰しますよね？
人間も同じです。
休職歴があることを正直に、かつ前向きに伝えることができれば、「この人はセルフマネジメントできるんだな」という評価につながることもあります。
伝え方ひとつで、評価は180度変わる
逆に、休職歴を隠そうとしたり、曖昧な説明をしたりすると、「何か後ろめたい理由があるのでは？」と、余計に不信感を招くことも…。
ポイントは以下の通りです。
- 過去の出来事を“事実”として冷静に話す
- 現在の状態が安定していることを明言する
- 「休職を通じて学んだこと」を前向きに語る
この3点を押さえれば、休職歴もむしろ人間力を伝えるチャンスになります。
次章では、なぜ企業がこのようなポイントを重視するのか、もう少し深堀りして解説していきます。
理由：企業は“穴”より“中身”を見ている
採用担当は“穴あき履歴書チェッカー”ではない
転職活動中、履歴書の「休職期間」に赤丸をつけられるんじゃないか…と、不安になる気持ちはよくわかります。
でも実際のところ、企業の人事担当者は「この空白はダメだな」とは見ていません。
彼らが本当に知りたいのは、「この人はウチのチームに貢献してくれるか？」それだけです。
スキル・実績がベース。その上で“人となり”を見る
企業が採用で最初に見るのは、やはりスキルセットと実績です。
- プログラミング言語（Java, Python, PHPなど）
- プロジェクトマネジメント経験（WBS作成、工数見積もり、リスク管理）
- 使用してきたインフラ・クラウド環境（AWS, Azureなど）
といった、いわゆる“スペック表”の部分。
そしてその上で、「この人と働いていけるか？」というヒューマン面がチェックされます。
その際に「休職歴」はネガティブポイントではなく、“対話のきっかけ”と捉えられることが多いのです。
休職経験が“強み”に変わる理由
意外かもしれませんが、休職経験を経て復帰したエンジニアには、こんな強みが見られます。
- 自分の限界やストレスサインを理解している
- 働き方に対して主体的に考えている
- チームメンバーのケアにも気を配れる
これ、実はシニアエンジニアやリーダーポジションで特に重宝される資質なんです。
「昔は体調を崩したこともありました。でも今は働き方を見直して安定しています。」
と正直に語れる人は、むしろ「信頼できるな」と感じる企業も少なくありません。
次章では、こうしたポイントを踏まえて、具体的にどう伝えればいいのか？実際の事例をもとに紹介します。ちょっと笑えて、ちょっと役立つエピソードをご期待ください。
具体例：「いや、それ言い方次第で損してますよ？」な事例集
言い方ひとつで、“地雷”にも“安心材料”にもなる
面接って、スキルや経験だけでなく、“言い方”が命です。
特に休職歴については、「何を話すか」よりも「どう話すか」で印象がガラッと変わります。
ここでは、実際によくあるNGパターンとOKパターンを比較してみましょう。
NG例：「前職がしんどくて…」だけでは伝わらない
面接官：「前職の退職理由を教えてください」
あなた：「ちょっとしんどくて…体調を崩して休職して、そのまま辞めました」
この言い方、残念ながら**“不安しか残らない”**パターンです。
- 「しんどくて」の具体性がない
- 「今は大丈夫か？」という疑問が残る
- その後の再発リスクについての説明がない
結果、「うーん、ちょっと心配だな…」という印象で終わってしまいます。
OK例：「休職の背景と、今の自分の見せ方」がセットになっている
面接官：「前職の退職理由を教えてください」
あなた：「長時間労働が続き、適応障害と診断されて数ヶ月休職しました。現在は完治しており、主治医からも問題ないと判断を受けています。以後は、自己管理を徹底しながら働き方を見直すようにしています。」
このように、以下のポイントを押さえているとポジティブに伝わります。
- 背景の説明が簡潔で具体的
- 現在の状態が“安定している”と明言
- 再発防止のための努力がある
大事なのは、「再発しません」と言い切るのではなく、「自分なりの対策をしています」と説明することです。
ぶっちゃけ事例：筆者のリアルな失敗談
ちなみに筆者（適応障害経験者）は、1回目の面接でこんなやらかしをしました。
「あ、前職？あー、ちょっと燃え尽きちゃって。なんかこう…やる気が出なくなって。」
—終了のお知らせ—
面接官が困った顔をして「…そうでしたか…」と書類に何かを書き込む音が、やけに大きく聞こえました（実話です）。
でも2回目からは、さきほどの「OKパターン」で伝えるようにした結果、3社中2社で内定をいただけました。
好印象を残す“3点セット”トーク術
以下の構成で話すと、スムーズかつ説得力が生まれます。
- 何があったのか（事実）
- 今はどうか（現在の安定性）
- これからどうするか（再発防止・働き方）
テンプレっぽく聞こえるかもしれませんが、実際にこれだけで印象はガラッと変わります。面接は“技術”です。しゃべり方にも設計があるのです。
※「どのエージェントなら、こういう話に理解があるか知りたい！」という方は、以下の記事を参考にしてみてください👇
👉 転職エージェントおすすめ20選｜特徴・評判まとめ
次章では、この記事のまとめとして「休職歴があっても転職は可能。その後が大事」というテーマで再度振り返ります。
まとめ（再主張）：休職歴があっても転職は可能。大切なのは“その後”の伝え方
過去よりも「今のあなた」が見られている
これまでの章でもお伝えしてきた通り、休職歴があるからといって、転職できないわけではありません。
企業が見ているのは、以下の3点です。
- スキルと経験
- 現在の健康状態
- セルフマネジメント力
つまり、「再び価値を発揮できる状態にあるか」が重要なのです。
休職は“弱み”ではなく“経験値”になる
体調を崩したことは、決して恥ずべきことではありません。
むしろそこから立ち直った経験は、今後のキャリアやチームへの貢献に活きることも多いのです。
- ストレス耐性が上がった
- 無理の兆候に気づけるようになった
- チームメンバーの異変にも敏感になれた
こうした変化は、エンジニアとしての“中堅力”を底上げしてくれる武器になります。
“伝え方”が人生を左右する時代
事実をどう表現するかで、面接官の印象は大きく変わります。
- 「ただの空白期間」 → 「自分を立て直す期間」
- 「逃げた過去」 → 「働き方を見直したきっかけ」
- 「再発リスクのある人」 → 「自己管理力を備えた人」
同じ事実でも、ストーリーをどう語るかで印象は真逆になります。
この“伝え方スキル”こそが、あなたのキャリア再起動ボタンになるのです。
最後に：次の一歩を踏み出すあなたへ
もしあなたが今、「この先どう動こうかな」と迷っているなら、まずは誰かに相談してみることから始めませんか？
一人で悩むと、脳内会議が永遠に無限ループします。筆者はそれで半年くらい溶かしました（リアルに）。
そんなときは、プロの転職エージェントに頼るのも手です。
中には、メンタルケアに理解のある担当者もいますし、あなたの状況に合った求人を一緒に探してくれる心強い味方です。
エンジニアのキャリアに“リトライ”は大いにアリ
バグだらけのプログラムも、1行ずつ直していけば、ちゃんと動き出します。
あなたの人生も、きっと同じです。
焦らず、でも止まらず。
ゆっくりでも、自分のペースで、次のキャリアに進んでいきましょう。
