こんにちは。突然ですが、「休職明けの転職」と聞いて、どんなイメージが湧きますか?
「それって逃げじゃないの?」
「また同じことを繰り返すんじゃ…」
そんな声が聞こえてきそうです。ええ、私もまさにそう思っていました。
私はIT業界で10年近くシステムエンジニアとして働いてきました。現場ではJavaやAWSを使い倒し、負荷試験ではサーバを落としかけ、何度も夜のオフィスに缶詰になりました。
そんな生活を続けているうちに、いつの間にかガス欠状態。
心身ともに不調をきたし、「うつ病」と診断され休職することになったのです。
休職期間中、ひたすら寝て、散歩して、気力が戻ってきたら技術書をパラパラとめくってみる。そんな日々を過ごしていました。
けれど、いざ復職を考えると、頭に浮かぶのは「また、あの地獄に戻るのか…」という恐怖ばかり。
そこで初めて真剣に考えました。
「転職して環境を変えるべきなんじゃないか?」と。
ただ、その考えが浮かぶたびに、心の中の「古のSE魂」が囁くんです。
「逃げじゃないのか?」
でも、結論から言うと、逃げではありませんでした。
むしろ「戦略的撤退」だったんです。
この体験を通して、休職からの転職はネガティブなものじゃなく、
むしろキャリアを見直すチャンスだと心から感じました。
この記事では、そんな私の実体験をもとに、
休職からの転職をポジティブに考える方法をお伝えします。
【結論】転職=逃げじゃない!休職からの転職をポジティブに考える方法
休職からの転職。これ、世間的には「逃げ」と思われがちなテーマですよね。
実際、私も最初は自分を責めました。
でも結論はシンプルです。
休職からの転職は「逃げ」ではなく、むしろ「攻め」です。
もっと言えば、再スタートを切るための戦略的な行動なんです。
では、なぜそう言えるのか。
まずは考え方のポイントを整理しておきましょう。
転職はリタイアではなく「ピットイン」
F1レースって、ずっと全力で走り続けるわけじゃありません。
タイヤを交換したり、燃料を補給したり、コンディションを整えるためにピットインします。
休職は、まさにこのピットインの時間。
そして、転職はメンテナンスを終えて、より良いチームで再スタートするチャンスです。
むしろ無理して壊れるまで走り続ける方が、よっぽど「逃げられない不幸」に向かってしまいます。
自分の価値を最大化するためのキャリア戦略
ITエンジニアとして働く以上、私たちは常に「最適解」を求めるプロです。
にもかかわらず、ことキャリアの話になると、
「今の環境で我慢すべきなのかも…」なんて考えてしまう。
いやいや、それって非効率じゃないですか。
技術選定と同じで、自分に合った環境、求められるスキル、働きやすさを考慮して、
より良いポジションを選び取るのは、むしろ当然の行為です。
だからこそ、休職から復帰するタイミングは、
自分の市場価値を再評価して、最適な環境に移る好機なんです。
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ちなみに、私が転職活動を始めたとき、
何から手を付けていいか分からず迷子になりました。
そんなときに役立ったのが、転職エージェントの存在です。
キャリアの棚卸しから求人提案、面接対策まで丸ごと支援してくれるので、
心が少し弱っている時期でも安心して進められました。
もし気になる方は、こちらの記事にまとめてありますのでぜひご参考ください。
【理由】逃げではなく「戦略的撤退」。次に備える最強の準備期間だから
休職からの転職が「逃げ」ではなく「戦略的撤退」である理由は、とてもシンプルです。
限界を迎えた自分をリセットし、次のフィールドで最高のパフォーマンスを発揮するための準備期間だからです。
ここでは、その理由を分かりやすくお伝えします。
無理を続けるのは、プロ失格
私たちはIT業界のプロフェッショナルです。
サーバのリソース不足やメモリリークが発生したとき、
「いや、気合いで乗り切れ」とは言いませんよね。
普通は原因を分析して、負荷分散したり、スペックを上げたり、設計を見直したりします。
なのに、自分自身の不調となると、
「あと少し頑張れば…」「みんなやってるし…」と無理を続けがちです。
でも、それって最悪のパターンです。
本当に壊れてしまってからでは、復旧までに膨大な時間がかかるのは、システムも人も同じです。
休職期間はメンテナンスフェーズ
休職中は、無理に何かを成し遂げる必要はありません。
ただただ、自分というプロダクトのメンテナンスをしてあげる時間です。
- 生活リズムの見直し
- 睡眠と食事の改善
- 軽い運動でリフレッシュ
- 趣味や勉強で徐々にエンジンを温める
そんな地味な積み重ねが、再スタートへの燃料になります。
ちなみに私は、散歩中にポッドキャストで技術系の話を聞くようにして、
少しずつ「現場感覚」を取り戻していきました。
休職期間はサボっているわけではなく、むしろ未来の自分への最高の投資なのです。
次のステージに備える設計フェーズ
復職か転職かを考える時、私はこう思いました。
「どうせ戻るなら、もっと良い場所にしたい」
これって、システムリプレースの設計と同じ発想です。
現状分析をして、課題を洗い出し、次の環境を選定する。
具体的には、こんなことを考えました。
- 何が辛かったのか(工数?人間関係?技術的負担?)
- どんな働き方が理想か(リモート?裁量労働?副業OK?)
- どの技術領域に関わりたいのか(クラウド?セキュリティ?開発?)
この棚卸しができたおかげで、
次に目指すべきキャリア像がクリアになったのです。
【具体例】私や周囲の実話!休職→転職で人生が好転した話
ここまでお読みいただき、
「理屈は分かったけど、実際にうまくいくの?」
と疑問を感じている方も多いと思います。
そこで、私自身や周囲の休職経験者が、実際にどのように転職で人生を好転させたのかをご紹介します。
リアルな話なので、きっと参考になるはずです。
実例①:うつ病で半年休職→ホワイト企業へ転職、年収もUP
これは、まさに私自身の話です。
過酷な案件で心身ともに限界を迎え、半年間の休職へ。
当時は、Javaのレガシーコードと戦いながら、深夜まで障害対応を続ける日々でした。
しかし休職中に冷静に振り返ると、
「もっと働きやすい環境があるはずだ」と気づき、転職を決意。
結果、フルリモート勤務が可能な企業へ転職し、
最新のクラウド技術(AWS、GCP)を使ったプロジェクトに関わることができました。
残業も減り、年収も50万円ほどアップ。
趣味だった釣りを再開し、心身ともに余裕のある生活ができるようになりました。
実例②:適応障害→フルリモートで自分のペースで働く
これは、前職の同僚の話です。
彼は上司との折り合いが悪く、適応障害で休職。
復帰を目指していましたが、同じ職場に戻ることがどうしてもプレッシャーだったそうです。
そこで、思い切ってフルリモートが中心のベンチャー企業へ転職。
SlackやZoom中心のコミュニケーションで、無理なく働ける環境を手に入れました。
「今は自分のペースで仕事ができて、ストレスが激減した」と話していました。
実例③:家族優先で転職。結果、家庭も仕事も安定
これは私の先輩のケースです。
彼は小さな子どもがいる中、突発的な障害対応や深夜作業が続き、
家庭との両立が難しくなってしまいました。
最終的に「家族を優先したい」と考えて転職。
完全フレックス制度がある企業に移り、保育園の送り迎えや家事をこなしながら働けるようになりました。
今では「やっと家族とちゃんと向き合えるようになった」と笑顔で話してくれます。
【まとめ】転職=逃げじゃない!自分を大切にするのは当たり前
ここまで読んでくださってありがとうございます。
最後に大切なことをお伝えします。
休職を経て転職を考えるのは、決して「逃げ」ではありません。
むしろ、これからの人生をより良くするために、
「自分を大切にする」当たり前の選択肢なのです。
では、最後におさらいをしておきましょう。
休職はピットイン、転職は再スタート
限界を超えて頑張り続けるよりも、
一度立ち止まり、自分をリセットすることが大事です。
休職はまさにその時間。
そして、しっかりと整備を終えたあとは、より良い環境で再スタートする。
これがプロとしての正しい選択肢だと、私は思っています。
環境を変えることは、最適化の一つ
システムと同じで、キャリアも最適化が必要です。
無理な設計や運用を続けても、パフォーマンスは上がりません。
もし今の環境で限界を感じたのなら、
それは「次のフェーズに行くタイミング」です。
勇気を持って、自分の未来を設計し直してみましょう。
不安なときは、プロに頼ってOK
転職活動は、最初の一歩が一番不安です。
そんなときこそ、転職エージェントの力を借りてください。
私も本当にお世話になりました。
専門家に相談するだけで、頭の中が整理され、
思わぬ強みや希望が見えてくることもあります。
もし迷ったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
休職も転職も、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、自分と向き合った証拠です。
自分を大切にしながら、次のキャリアを楽しんでくださいね。